エイゴルの成り立ち(取材記事) オンライン英会話 エイゴル

目次

 

ここではオンライン英会話マガジンからの取材内容を掲載しています。エイゴルの運営の考え方がご理解いただけるかと思います。

Q1: エイゴル英会話を始めたきっかけを教えてください

エ: 最初のきっかけはオンライン英会話スクールに勤務する先生の良いとは言えない賃金や労働条件、それと当時のレッスン方式そのものの問題点などを知ったことでした。そこから、オンライン英会話スクールに勤めていた先生方と様々な問題や課題を解決するにはどうすればいいかといった検討を重ねていくなかで、先生をサポートする仕組みとして徐々に立ちあげていきました。最初はサイトもなく、オークションで先生を紹介していました。

マ:オンライン英会話は先生と生徒さんを結ぶお仕事、最初は生徒さん側からではなく先生のビジネスを支援する側から考えたわけですね。

エ: ええ、ですので、最初はビジネスとして英会話スクールビジネスを始めようと思ったわけではないんです。また、エイゴルは正確に言うと、SchoolではなくEIGORU Online Home Tutor Serviceなんです。で、そのServiceも生徒様向けだけでなく、先生へのServiceの意味もあるんです。

マ:Online Home Tutor Service 直訳するとオンライン家庭教師サービス。ここをもっと詳しく知っていくとエイゴルさんの特徴や強みなどが分かってきそうですね。

Q2: オンライン英会話家庭教師という、業界内でも目新しい強みがありますが、こちらを打ち出そうと思ったきっかけを教えて頂けますか?

エ: オンライン家庭教師ということを打ち出そうと考えてそういう名前にしたのではないんです。単純に「同じ先生と同じ生徒様とで継続的にレッスンをすることが英語学習には効果的だ」ということ、また、先生側の意見としても「予約制だとあまりにも生徒数が多く、ランダムに依頼があるので、個々の生徒様のための準備やフォローが十分にできない。しばしば、おしゃべりで終わってしまう」ということを聴いていたので、自宅に来てくれる個人家庭教師のようなイメージにしたいと思ったので、そういう名前を自然につけたというだけです。

マ:英会話を学ぶ方は英語を話すことを目的とせず、さらにその先、英語を使って何かをしたいと考えてくる人が大部分だと思います。その目的にあったレッスンを提供できなければ単なるおしゃべり(=目的の未達成)になってしまうということですね。

エ: そうですね、おしゃべりでも、英語がある程度しゃべれる人は英会話力の維持や向上には役立つと思います。ただ、生徒様の目指すものを先生側も把握し、レッスンもそれを意識して準備するとより目的の達成に近づくんだと思っています。ただ当時は、多くのオンライン英会話スクールは先生の先取り予約制がほとんどで、予約も一週間先くらいまでしか予約できない状況でした。結果として、生徒様も継続して気に入った先生からレッスンを受けるのが難しく、また、先生側も個別にレッスンを準備するのが難しいという状況にありました。
 そこで、フィリピンの先生と考えたのが、先生と生徒様で最初にレッスンをする日を決めれば、契約を打ち切らない限り、ずっと同じ先生と生徒様でレッスンできるといういわゆる家庭教師型のシステムでした。

Q3: 業界最高給与で最高峰講師陣というキャッチがありますが、どのように採用をされているのですか?講師を採用される際に一番重点を置いているところを教えてください。

エ: 業界最高給与と書いてあるとおり、エイゴルの給与はかなり高い収入を得られる仕組みにしてあるんです。それによって優秀な先生からの応募が集まるようにしています。
 そして、エイゴル自体は発祥が先生を支援する仕組みとして立ち上がってきましたので採用するというより、エイゴルの仲間になれるかどうかの選考をするということになります。

マ:「エイゴルの仲間になれるかどうかの選考」ここのキーワードが気になりましたね。エイゴルの仲間とはどういったものなのでしょうか?

エ: エイゴルの仲間とは、一言で言うと「エイゴルブランド」を維持できる仲間ということです。エイゴルブランドとは「エイゴルには英会話指導の上手な先生が揃っており、あらゆる対応もきちんとしている、人柄も非常に魅力的な人ばかりである」というブランドイメージです。
 このエイゴルブランドイメージは、実はエイゴルの事務局だけでなく、エイゴルの各先生が共通してもっているものなんです。そのため、各先生は、エイゴルブランドを高めたい、傷つけたくないという気持ちをもっています。少なくとも、自分のせいで、エイゴルの先生は良くないというイメージをもたれて、仲間である他の先生に迷惑をかけたくないと思っています。
 そういうエイゴルブランドを高めていける仲間になれるかどうかが選考の基準です。それでも、時々、時間に少しルーズな先生がいたりして、選考時だけでは、完全には見抜けないですね、正直なところ。

マ:「信頼を築くのは3年、失うのは一瞬」なんて言葉あるようにブランドイメージはとても重要なことで、先生一人ひとりがエイゴルブランドを高めたいと考えられるのはとても素晴らしいことですね。ちなみにエイゴルブランドを高めていける仲間になれるかどうか具体的な選考方法を少し教えていただけますか。

エ: 一言でいうと「英語力」「人柄」「地頭の良さ」を見極める選考方法となるのですかね。選考方法はいろいろありますが、例えば、ストレス耐性テストなども先生に対して実施しています。選考時のメールのやりとりの中で、わざとストレスを与える意地悪な対応をするんです。その時、たとえ自分に非が無くても「自己の正当性だけを主張するのではなく、相手の気持ちを推し量りながら、問題を解決し、相手を納得させる能力があるか」といった対応を見るようにしていますね。

マ:なるほど、英会話のスキルはもちろんのこと、こういった人間力を見ることはとても重要なことだと思います。オンライン英会話はテレビ画面越しの対面となるため、より人間力は問われてくる職種ではないかと思います。

Q4: 専任家庭教師方式で毎回のレッスン予約競争不要とありますが、専任制の場合、先生のスケジュールを埋めるのが大変だと思うのですが、それでも専任制にこだわる理由を教えてください。

エ: 専任制にこだわる理由はいくつもありますが、第一に、英語を向上させるには専任制がより効果的だということですね。先生がそれぞれの生徒様固有の問題に合わせてレッスンが準備できるということですね。
 第二に、生徒様は予約競争することなく、気に入った同じ先生から継続的なレッスンを受けられるということですね。
 第三に、先生は待ち時間なく、レッスンを隙間なく組むことができ、結果として先生の収入がよくなるからです。つまり、予約競争型のスクールでは、閑散時間帯にどうしても待ち時間が発生してしまい、その時間は拘束されていても正規のレッスン料金は得られません。
 しかし、家庭教師型ですと、先生は空いている時間を計画的に満杯にしていくことができ、フルタイムで稼働できるため、エイゴルの先生の給与は予約型のスクールとは比較できないほど高い収入を得ることができる仕組みになっているわけです。実際、エイゴルの先生に払っている月給を聞かれた同業の方は驚かれます。

マ:一見、先生のスケジュールを埋めるのが大変というデメリットが先に見えてしまいがちですが、生徒様の英語力向上、予約が出来なくなるなどのストレス解消、先生の収入の安定、すごく合理的な手法のように感じますね、特に先生にとって空いている時間を計画的に満杯に出来るのは魅力的なことではないでしょうか。

エ: ええ、そこはいいのですが、おっしゃるように、専任制だけでは先生の収入増加に時間がかかるんですね。
 ですので、埋まっていない時間は、随時予約できる仕組みも導入しようと今先生と試行錯誤をしているところです。

Q5: エイゴル英会話の特徴として、フリートライアル無制限がありますが、こちら普通に考えるとふとっぱらな印象を受けるのですが、なぜこのような形をとっているのですか?

エ: スクールの仕組みのトライアルというのは、オンラインスクールの仕組みや雰囲気がまだ一般に普及していない時代では意味がありました。ただ、今、多くの生徒様は「どの先生が自分にとってベストか」ということを確認したいと考えているのではないかと思います。
 ですので、スクールの仕組みのトライアルではなく、それぞれの先生のトライアルをできるようにしたんですね。

マ:確かに、自分に合った『スクール』ではなく、もっと掘り下げた先生単位で、自分に合った『先生』を探したいと生徒様が思っているのは、私もオンライン英会話経験者とて強く感じておりました。フリートライアル無制限はスクール立ち上げ前からこの仕組みを考えていたのでしょうか?

エ: ええ、スクールの立ち上げ前に考えていたのですが、なかなか、いい方法が思いつきませんでした。ある時、先生から出た提案でトライアルレッスン無制限の具体的な仕組みが決まりました。
 その結果、今のように無料トライアルは回数無制限にできるようになったわけです。

Q6: エイゴルさんは他のスクールさんと比較すると、予約のシステムが無いなど、サイトとして不便なところがあるかと思うのですが、それでもネットでの評判を見ると、とても良い口コミなどを見受けます。何がエイゴル英会話の人気の秘密なのでしょうか?

エ: はい、たしかに仕組みは、とってもアナログで、けっして使いやすいとは言えず申し訳なく思っています。生徒様も優秀な方でないとご利用しにくいようになっています。つまり、サマリのない詳細なマニュアルを忍耐強く読み、全体を理解するということは生徒様にも忍耐強く、優秀な人であることを結果として要求してしまっていると思います。正直、現状のエイゴルのシステムでローコストオペレーション運営をしていくためには、優秀な先生と忍耐強く優秀な生徒様とでないとうまく回らないんです。

 そうそう、エイゴルの人気の秘密の話でしたよね。
このようなアナログな仕組みであっても、今、継続してご利用いただけているのは、おそらく、家庭教師方式、受講した分だけの実績払い、実質の料金が安いこと、そして、一番は優秀で人間的にも魅力がある先生が多く集まっていることだと思っています。というのもエイゴルは高価なアフィリエイトの広告は打っていません。ですので、日々のトライアルお申込みは多くはないと思います。ただ、エイゴルを辞める生徒様が極端に少ないと感じています。複数の先生からレッスンを受けておられる方、家族で受けておられる方が目立ちますので、こういった理由で支持されているんだと感じています。

マ:これはエイゴルさんが立ち上げ当初から築き上げてきた「先生をサポートする仕組み」の結果が優秀な先生が多く集るスクールになったと言えますね。講師の皆さん責任感とプライドを持ってお仕事に就いている、今回の取材でそんな印象を受けました。

エ: はい、そうありつづけることを目指しています。優秀な先生方が「他のスクールに所属するよりもエイゴルに所属した方が、やりがいもあるし、収入もよい」という魅力的な支援サービスを維持できるよう努力をしています。そのことが、フィリピンの先生の間で口コミとして広まり、かなり優秀な先生が集まって来ていると思います。先生が友人の先生に紹介しての応募も多くあります。
 しかし同時に、いわゆるエイゴルブランドに合わない先生は淘汰されるような仕組みにもなっています。これは事務局だけの意思ではなく、エイゴルにいる先生の総意なんです。

マ:先生方がエイゴルブランドを大切にし、そしてより良くするためにはどうすればいいのかを考えてくれていることがとてもよく分かりました。運営者様としては先生に想ってもらえる、これほど嬉しいことはないのでないかと思います。この先生たちの想いが人気の秘密なのかもしれません。

Q7: エイゴルさんのサイトを見て、他者さんを紹介するバナーを拝見させて頂きましたが、通常のスクールだと、同業他社を紹介するという流れは見たことが無いのですが、なぜこのようなことをされているのかを教えてください?

エ: いや、これはエイゴルの機能不足を他社さんに助けていただいているんです。
 エイゴルでは、先生の自宅からオンラインでレッスンをするのですが、先生側の不測の停電や大雨などによるインターネットの接続不具合などにより、急にレッスンができなくなることがあります。
 その時に、すぐに他の先生に振り替えるという仕組みをエイゴルは持っていません。そんな時には、その予定していた生徒様の時間が無駄にならないように、すぐに先生を見つけていただければということから、一回券が買えるスクールを紹介しています。これは、そのスクールのオーナー様にお願いしてリンクを貼らせていただきました。もちろん、そこにはなんのアフィリエイトもリベートもいただいていません。

マ:スクールとしては生徒様が他のスクールに流れてしまうリスクがある中でも、あくまで生徒様の時間を大切にしたいと思う気持ちを強く感じました。『エイゴルブランド』の価値の高さを改めて実感しました。

Q8: エイゴル英会話を運営される中でうれしいことはなんですか?

エ: 先生への感謝のメールをいただく時がやはり嬉しいときですね。エイゴルでは事務局と先生の関係以上に、先生と生徒様との方が深い信頼関係ができることが多く、単に先生というだけでなく、「先生と一生のお付き合いとしたいと思っている」といったご連絡をもらうととても嬉しいです。または先生から感謝のメールをもらう時も嬉しいですね。

マ:一生のお付き合いをしたいと言ってもらえるほど先生はきっと生徒様を家族のように想って真剣にレッスンをしてきたんですね。先生達の仕事にかける熱意が感じられるほっこりするエピソードありがとうございます。

Q10: 最後に、エイゴル英会話は将来的にどのようなスクールにされていこうと考えていますか?

エ: 今後も、優秀な先生がエイゴルの仕組みを利用し続けたくなるような魅力を維持し、結果として、ずば抜けて優秀な先生だけが集まる集団であり続けたいです。それが、結局生徒様のためになると考えています。生徒様も先生も両方エイゴルのお客様として認識するよう現地のマネージャーとも不遜にならないよう時々意識を共有しています。
 また、人手やシステムコストが多くかかるような付加価値サービスはエイゴルのブランドでは増やしていくつもりはあまりありません。そういうことをやり始めると、結局、レッスン価格が高くなっていきます。あくまでもエイゴルは百貨店のような手厚い対面サービス型ではなく、スーパーマーケット型のセルフサービス方式は崩さないつもりです。なので、実質の料金は安い。ただし、そこに並んでいる先生はどれも抜群によい先生ばかりであるというようにしていきたいです。

 それとエイゴルの生徒様は、今のところ幼稚園から小学校のお子様と年齢が40歳以上の方が多く、日々仕事が忙しい学生の方や20歳代の方が少ないという傾向があります。今後は、フレキシブルなスケジュールに対応できる仕組みも取り込み若い年代の方にも利用しやすいようにしたいと思っています。

マ:優秀な先生がエイゴルを利用し続ける→生徒様の英語力がより向上→先生は収入・やりがいをより感じる→口コミで広がる→優秀な先生がまた集まる。このようなプラスのスパイラルが生まれているように感じます。これはエイゴル運営者様、先生一人ひとりが『エイゴルブランド』を守りより高めていきたいと思える仕組みがあるからこそ出来るスパイラルなのではないかと感じました。
貴重なお話を頂くことが出来ました。
本当にありがとうございました。