英文法なしのカタコト英会話のコツ

 

オンライン英会話のための英文法とは何か

 私は、このコーナーではことごとく英文法を無視した会話のしかたをお伝えしたいと思っています。それは、英文法が英会話に必要ないということではありません。本当は英会話に英文法は大変役立つ知識です。きちんと英文法を頭に入れている人の英会話力は伸びます。事実、基礎となる英文法を頭の中に入れている人といない人とでは、英会話力の成長が違います。英文法をきちんと頭に入れていないとどこかで成長がストップします。特に文章を書くには文法は重要になってきます。
そういう意味では、長期的には英文法をどこかで一度整理して勉強し直すことは必須です。
 しかし、一方、受験勉強で一流大学に合格した人、つまり英文法をきちんと勉強したからといって英会話ができるでしょうか?
 私たちは、少なくとも中学、高校と何となくではありながらも英語に触れ、英文法にも触れてきました。しかし、きちんとした基礎固めをしていなかったり、忘れていたりしている人も多いのが現実です。
 では、英会話のCDや通信教育で基礎を固めてから、オンライン英会話をするなんて言っていたら、結局、何も始まらないのです。
 ほとんどの日本の人が堂々巡りをしているのはこのような構図なのです。

 まず、あなたは、突然、外国の人と話さなければならない環境に身を置いてみてください。一日25分でも50分でも、多ければ多いほどいいです。
 それが正しいスタートだと思います。その次にカタコトで何とか話して、とにかくなんとか今自分の持っている英語力でコミュニケーションしてみてください、オンライン英会話の先生はその時々にあなたの英文法を直してくれるでしょう。そして、ある時、「英文法の復習でもするかな」と思い立ち中学や高校の英文法の参考書を見直すというのが進歩する手順だと思います。
 私自身、高校二年生の頃はどこの大学にもいけないような偏差値でしたが、あることをきっかけに中学の英文法の参考書を徹底的にやり直したことがあり、そのおかげで大学受験時には偏差値が70以上になりました。英文法の大切さを十分身にしみている私ですが、今回はその英文法を思いっきり使わないで会話するお話をするつもりです。
 そこで、今回の私の役割は英文法を知らない状態で、とにかく相手と意思疎通するコツをお伝えすることです。
今回は、思いっきり文法を無視し、否定します。
 まずは、それでも通じることを知ってもらいたいのです。
「ワタシ コレ エイゴ ハナス ムツカシ アルヨ」って感じでいいじゃないかと言うことです。

 

01.オンライン英会話のための英文法レスのコツ1

まず、時制の話。なんじゃ時制とは?
現在、過去、未来、現在完了、過去完了とか聞いたことあるよね。

まあ、過去完了とか現在完了はややこしい人は無視。現在形一筋で行ってください。

その代わり、いつのことかがわかる副詞をつけること。
Yesterday とかToday とか3years ago とかtomorrowとかですね。

ワタシ サカナ タベル キノウ っては聞こえるけどね。格好付けなきゃいいのよね。
相手だって、英語が話せないことわかってるから。

未来形は will 一本でOK。shall とかと区別すると面倒になるよ。

さて、名詞の複数形の変形はことごとく無視してOK

また、複数形を使わんでもいいよ。

Many booksでなくても

Many book でもわかるのよ。

カッコつけて複数形をつけるときでも、名詞の最後にsかesをつければOK。どっちでもよさげなのでOK。

動詞の原形と三人称単数への変形も無視!

三人称単数ちゅうのは、he she this とかですね。

一般動詞は go は goes とかにするって習いましたよね。

でも、無視。

He go to school.

でも伝わりますよね。

もし、ちょっと三人称の動詞っぽくしたければ、s か es をつけてみよう。

 

02.オンライン英会話のための英文法レスのコツ2

「長い英語は短い文章に分けろ」です。
よく見かけるのが、受験英語で習ったように、一気に一文で話したり、書いたりすることです。そうするとどうしても時制の一致(最初が過去形だったら、その中の文章も過去形にするようなこと)も考えなければならないですし、節が多くなると動詞もいっぱい入ってきます。そうすると、聞いたことがあるとは思いますが、不定詞や動名詞といったことが複雑に絡んできますし、文型もSV,SVC、SVO、SVOOくらいはまあ、仕方ないですが、SVOC
も使うとなると面倒になってきます。
 なので、文章は細切れにして話してください。そうすれば、文法は難しいものを使う必要はありません。

ここでは文型のSVOOについてだけ話しておきましょう。

I send you an email.
S V 間接目的O 直接目的O

です。「あなたにメールを送る」という意味ですね。これをまじめに考えると動詞によって上のようには書けず(書いても通じますが)前置詞 to とかを入れないといけないとなります。

そこで、文法が苦手な人は

S  V  間接目的O(誰に) 直接目的O(何を)というようなカッコいい?言い方はやめて、

S  V  直接目的O(何を)  前置詞(toとか) 間接目的O(誰に)一本で行きましょう。

つまり
I send an email to you.

という直接目的語(何を)をまずすぐに持って来るパターンを使うようにしましょう。つまり、間接目的語(誰に)はtoの後に持っていくパターンだけを使います。

このとき前置詞が to for at on in とかいろいろありますが、だいたい使えそうなもので話せば通じます(まじめに最適な前置詞を使うのは難しいですね、もともと)

でも、気にしないことです。上のtoがforでも通じます、万一onと使っても通じます。
どんどん気にしないで短い文で話しましょう、書きましょう。

 

03.オンライン英会話のための英文法レスのコツ3

文法レスですが、その説明には文法の用語が必要なので、ここで書いておきますね。
先ほどのS、V、O、Cは主語、動詞、目的語、補語と呼びます。

あとは単語には品詞という分類がありますのでそれだけ言っておきますね、別に英語でなくても日本語でも同じなので、説明するのもなんですが・・・

まあ、以下は眺めてから、忘れていただいて結構です。

名詞:pen、U.S.Aとかwaterとか
代名詞:you、it、thisとか
動詞:これはbe動詞=am,is,are
その他の動詞(一般動詞)=go、lookとか
に分かれますね。
ここはちょっとややこしいですよね。

助動詞:can、will、mustですね
形容詞:new、many,goodとか
副詞:well、today、very、here
前置詞:on、with、by、from
接続詞:and,but、when,that
冠詞:a,an、the
といったところでしょうか。

これらのそれぞれについて入試レベルの英文法では細かい規則を憶えるわけです。
それらを今からほとんど無視して、文法レス英会話のコツを書いていきます。
いつまでも、CDや英会話の参考書だけにこもっていても期待薄です。

例えば、

That is the cute girl who I told you yesterday.(あれが、昨日僕が話したキュートな娘だよ)

という関係代名詞のwhoを使わなくても

That is the girl.

I told you yesterday.

で通じます。

ただ、ここで上で言ったことと矛盾することを言いますね。

文章を短く切れと言いましたが、接続詞のthatは憶えておいた方が便利です。なじみがあるものだと思います。

I think that you are beautiful.

あなたは美人だと私は思います。という意味ですね。

この「私は思うんだけど that以下のことを」というのはよく使いますし、2つの文章にthatを挟むだけなので簡単です。
もちらん短く切って

I think.
You are beautiful.

でも伝わることは伝わりますけどね。すこし、たどたどしいですね。

 

04.オンライン英会話のための英文法レスのコツ4

さて、動詞のing型です。
まあ、忘れてくれていいですが、分詞とか動名詞とか進行形とかで使いますね。

これにもいろいろ動詞によって少々パターンがあるのですが、動詞に単にingをつけてOK。

make だと making になったりとか、getだとgettingになったり、lieだとlying
になるんだけど、無視!全部ingで通じます。

次は比較級、最上級

これもパターンがあるんだよね。

large larger largest
は まあ、普通のパターン

easy easier easiest

とか
big bigger biggest

あるいは、

good better best

ほらね。ややこしいですよね。

でも、

おすすめはどんな形容詞にも more と most をつけてしまおう。

more good うんうん これもアリ。

動詞の過去形、過去分詞型ももう、想像つくでしょ。

パターンがいろいろあるので一々ここでは書きませんが、もちろん文法無派としては後ろに ed を つけてみよう。

そういう細かいことを学校では習ってきたんだよね。でも、そんなのは細かいこと、その細かいことにこだわって話さなくなってしまうのが、日本の教育の弊害だとおもふ。

戦後の欧米に追いつけ追い越せのために海外の技術文献を読むための教育なんですよね。

もっと、いいかげんになろう。

オンライン英会話スクールの中でそのあたりは先生が指摘してくれます。

 

05.オンライン英会話のための英文法レスのコツ5

さて、今日は疑問文と否定文の文法を無視します。

たとえば

Is this your pen? これはあなたのペンですか?

こではbe動詞の疑問文ですね

あるいは、

Do you like me? 私のこと好き?

これは一般動詞の疑問文ですね

これは入れ替える順番や三人称単数などをいろいろ考えなければならないです。

ここでおすすめするのは

疑問文は使わないで、最後の語調を上げるというもの(文章だと?)をつけるだけです。

This is your pen?(語調を上げる)

You like me?(語調を上げる)

でいいんです。

これはインチキっぽく見えるかもしれませんが、ネイティブでも使いますので、自信をもって言いましょう。

次は 否定文

普通は

This is not (=isn't)  your pen.

You do not (=don't) like me.

ですね。

これはよくわからない場合は

動詞の周辺に not をつけてみましょう。

this is not your pen(これはそのままですけどね)

You not like me.

でも意図は通じます。

未来でも現在でも過去でも同じです。

とりあず、このあたりは細かい文法のルールを無視しても通じるので、思い切って話しましょう。

 

06.オンライン英会話のための英文法レスのコツ6

数えられる名詞と数えられない名詞は無視しましょう。

基本的には複数型を使わないで話して、それがたくさんあるという場合には、manyとかを頭につけましょう。

many children でなくても many childでも通じるということです。

複数形にしたい場合ではいくつかのパターンがありますが、どれは無視して s か es をつけておきましょう。

ついでに話しておきますと、名詞の所有格というのがあって、

My mother's car

とか

The name of the car

とか使い分けがあります。

上の方は、生物の場合、

下の方は無生物の場合です。

しかし、これらは無視してOKです。

つまり、The car's name も通じます。

複数になると cars' names とかになりますが、これも無視して なんでも 's で行きましょう。

名詞と言えば、関係するのが代名詞(名詞にかわるもの)ですね

まことに残念ですが、このあたりは文法を無視するとなかなか通じないですね。
もちろん、このあたりはほとんどの人が忘れていないところですが・・・

単数
     主格  所有格  目的格
一人称 I     my     me
二人称 you   your    you
三人称 he    his     him
     she    her     her
     it     its      it

複数
     主格  所有格  目的格
一人称 we    our     us
二人称 you   your    you
三人称 they  their    them
      she  her      her

これだけは申し訳ないけど憶えておいてくださいね。

尚、実はこの一覧に抜けているものがあります。それは 所有代名詞です。
mine yours ours his theirs とかですが、
これらは、これを使わずに his book とか my photo とかで表現できるので省きました。

ついでに

this の複数は these
that の複数は those

ですが、上手くその場で言えなければ単数を使いましょう。

 

07.オンライン英会話のための英文法レスのコツ7

さて、先ほどは簡単なyesとかnoで答えられる疑問文を中心にお話しましたが、もっと複雑な疑問文も疑問文文法は無視できます。

ここで複雑と言ったのは

what who whose which when where why how

とかです。

それぞれの意味は知っている必要がありますね。

でも文章にするときは肯定文でも通じます。

What did you have for lunch?

昼ご飯に何食べましたか?

でも

What you had for lunch?

でもいいわけです。

ここのhaveの過去形がめんどくさければ

What you have for lunch yesterday?

とか時間がわかる副詞をつければOKです

では、受け身の話をしましょう。

受け身はできるだけ使わないってことです。

She was loved by them.

彼女は彼らに愛された。

っていうのは

they loved her.

でいいわけです。

なるべく受け身はさければ間違いもなくなりますね。

 

08.オンライン英会話のための英文法レスのコツ8

現在完了形もいろいろややこしいですね。過去完了形もね。

そこで、やはり前にもすこし触れたように、過去形で行きましょう。
現在形でもいけますけどね。

過去形は とにかく ed か d をつけましょう。

重要なことは、何時 ということを文章の中に入れることです。

昨日とか、10年前とか、ですね。

まあ、微妙な「ちょうど~したところだ」とか「過去に~したことがある」っていうことは伝えられないこともあるけど、まあ、言いたいことは伝わります。

 

09.オンライン英会話のための英文法レスのコツ9

さて、最後に、ちょっぴり文法レスですが、話を言いやすくするコツをお話します。

何かのモノ(例えばペンとか)、事柄(野球とか)の名詞は、そのあとに言いたい文章を付け加えれば、まとめて言えます。

These pens are cheap.(このペンは安物です)

I bought these pens in the Seiyu store yesterday.(私はこのペンを西友で買った)

という文章はPenという名詞のあとに文章を続けて書くだけで、penを説明してくれます。

These pens     I bought in the Seiyu store yesterday    are cheap.

という感じです。

これをここまで話してきた文法無視で書き換えるなら

These pen (or  this pens) I buy in Seiyu store yesterday  is cheap.

でも通じるわけです。単数複数形無視、過去形無視とかですね。

 

さて、今回でオンライン英会話のための英文法レスのコツは最終回です。

ここまではことごとく文法を使わなくても通じる手抜きの話し方をお話しました。それは、文法を完全に再整理してから、英会話を始めようとすると奥が深くていつまでたっても実際に話す環境に身を置かない人が多すぎるからです。

合コンの前に合コンのマニュアルをマスターしたり、ゴルフの打ちっ放しに行く前に理論を全部マスターしますか?

ところが英会話では、そうしちゃう人が多いんですね。

英語が話せるったって、レベルは様々です、オンライン英会話の先生は、会話の中で「今の言い方はこういう方がいいよ」とか「もっと礼儀正しくはこういうのよ」とか教えてくれます。

そういう実践の会話レッスンと平行して、基礎となる英文法を再整理することは英会話力を伸ばすためには必要です。

基礎ができていないと、何年もアメリカに住んでいたにもかかわらずカタコトしか話せない人を知っています。

中学の英文法の総復習か高校生向けの英文法の再整理といった参考書がおすすめです。

なお、今回、実はとっても大切な文法の2種類飛ばしています。

それはきちんと勉強した方がいいです。それを無視すると会話の幅が狭まります。

それは不定詞と分詞です。

それはサイトや参考書でそこだけは集中的に復習してください。

それ以外はここに書いた文法レスでも十分通用します。

ではでは、このシリーズはここまで。

勇気を出して、会話する環境に飛び込みましょう!

 

さて、文法は面倒だけど、話せるようになりたい人は、パターンをそのまま覚えることをおすすめします。

エイゴル・スピーキングパターンマスタ用テキストという自習用でもレッスンでも使えるわかりやすいテキストです。これだけのパターンを使えるように繰り返し、声に出して覚えれば、実はペラペラになりますよ。